シリア内戦の主要反体制派でつくる「最高交渉委員会」のムンズィル・マーフース氏=28日、イスタンブール、春日芳晃撮影
シリア内戦の主要反体制派の幹部でつくる「最高交渉委員会」(HNC)のムンズィル・マーフース氏が28日、訪問先のトルコ・イスタンブールで朝日新聞と単独会見した。アサド政権軍とロシア軍が反体制派支配地域で空爆を続けているとして、米ロの主導で2月末に発効した停戦は「終わった」と断言。国連が主導する和平協議も「崩壊の危機にある」と指摘した。
マーフース氏はシリア内戦の勃発当初から反体制派「シリア国民連合」の幹部として活動。HNCでは報道対応と人道支援受け入れを担当する。
国際NGO「国境なき医師団」によると、北部アレッポの反体制派支配地域で27日、同団体が支援する病院が空爆され、患者やスタッフら50人が死亡した。マーフース氏は「アサド政権軍か(同政権を支援する)ロシア軍の攻撃だった」と主張した。政権軍は否定している。