米国でのチャリティーコンサートの寄付金を塩釜市に贈った仙台南高音楽部合唱団=マリンゲート塩釜
仙台南高の音楽部合唱団が2日、米国でのチャリティーコンサートなどで集まった20万円を塩釜市に贈った。米国でも披露した復興支援ソング「わせねでや」(忘れないでね)が市の桂島を舞台にした曲であることから、寄付金を市で活用してもらうことにした。
今年3月下旬、合唱団のメンバー12人が米国フロリダ州を語学研修で訪れた。その際、現地の高校主催のコンサートに招かれ、ホールで約600人を前に「わせねでや」を歌うと、聴衆からおえつが漏れてきたという。
震災では、当時の合唱団のメンバーも犠牲になった。顧問の内藤淳一教諭(59)は「私たちは復興支援の歌をうたう使命がある。これからも塩釜への支援を続けていきたい」と述べた。
マリンゲート塩釜での寄付贈呈式のあと、ミニコンサートも開いた。団長の丹野真梨子さん(3年)は「震災のことを風化させないよう、若い世代が忘れないで伝えていこうという気持ちで歌った」と話した。(津布楽洋一)