中国の製造業の景況感を示す4月の製造業購買担当者指数(PMI)は前月から0・3ポイント悪化し、49・4となった。中国の経済メディアグループ「財新」が3日発表した。悪化は2カ月ぶりで、政府の経済対策にもかかわらず、製造業の回復は力強さを欠いている。
景気判断の分かれ目となる「50」を下回るのは14カ月連続。市場は前月から0・1ポイント程度の改善を予想していたが、悪化に転じた。4月は国外からの新規発注が弱く、全体の注文が伸び悩んだ。雇用を削減して生産の低迷に対応する動きも示されたという。
中国の経済指標は3月に投資などが上向き、政府は「景気は予想を上回って推移している」(国家統計局)としていた。だが、公共事業などの経済対策の効果が一段落すると、景気が再び息切れする懸念もくすぶっている。(北京=斎藤徳彦)