熊本地震の後、住人が避難して不在だった熊本県南阿蘇村のアパートからテレビなどを盗んだとして、県警は7日、同県高森町高森、自称会社員岩下治宣容疑者(38)を窃盗と住居侵入の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
県警によると、岩下容疑者は6日午後1時半ごろ、南阿蘇村河陽の男子大学生(18)のアパートに侵入し、24型テレビや外付けハードディスク(約2万円相当)を盗んだ疑いがある。大学生は4月16日未明の「本震」の後、熊本市内の実家などに避難していたという。
テレビなどが入った紙袋を持った岩下容疑者がアパート付近にいるのを、大家の女性が発見。不審に思った女性がテレビなどを回収して、110番通報した。6日午後5時すぎ、「大家の誤解を解きたい」とアパートに戻ってきた岩下容疑者を県警の捜査員らが見つけ、事情を聴いた。
県警によると、震災に関連した窃盗(未遂も含む)や建造物侵入の被害届を、7日午前6時までに42件受理したという。(小原智恵)