北朝鮮の第7回朝鮮労働党大会は9日、4日目を迎えた。北朝鮮メディアは9日朝、党大会3日目までに五つの議案のうち二つの議事を終えたことを報じた。残る議案は党規約改正、金正恩(キムジョンウン)第1書記を党の「最高位」に推戴(すいたい)すること、党人事の三つだ。正恩氏の偶像化や独裁体制をどのような形で強化するかが焦点となる。
北朝鮮メディアは9日朝、党大会3日目の8日に、党中央委員会の事業総括の決定書が採択され、党中央検査委員会の事業総括報告があったと伝えた。
朝鮮中央通信によると、事業総括の決定書では、核開発と経済再生を同時に行う「並進路線」を引き続き進めることを確認。核兵器を質量ともに強化していくとした。南北関係では、北朝鮮と韓国の体制を残したまま統一する「連邦制」を従来通り主張していくことなどが盛り込まれた。
一方、北朝鮮メディアは9日午前11時現在、党大会4日目の状況について伝えていない。残る議案である党規約改正や、正恩氏の党「最高位」への推戴で偶像化を推進することで、正恩氏の権威をさらに強めると見込まれている。党規約には「核保有国」としての立場も明記されるとみられる。党人事では若手の起用など、顔ぶれに関心が集まっている。(ソウル=東岡徹)