オペラ「眠れる美女」に出演する長塚京三さん(左)と原田美枝子さん=東京・上野の東京文化会館、佐藤正人撮影
東京・上野の東京文化会館が12月10、11の両日、川端康成の小説に基づくオペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」を上演する。開館55周年と日本ベルギー友好150周年の記念企画。2009年にベルギー王立モネ劇場で世界初演された作品で、今回、日本初演となる。
10日に同会館で開かれた記者会見には、日本版に出演する俳優の長塚京三や原田美枝子が出席。日本文学、最先端の現代舞踊、ダンス、オペラ、演劇など、多様な文化を融合させ、新たな領域を開拓する挑戦への意気込みを語った。
川端の原作を、演出のギー・カシアスと作曲のクリス・デフォートが1年半かけて台本にした。カシアスは「日本でこの作品を上演することが夢だった。互いから学ぶことの美しさと、異文化の融合が新たな質を生成するさまを見てほしい」とビデオでメッセージ。同じくデフォートもビデオで「1人の男の想念をどうオペラにするか、これが難しいところだった。透明感のある繊細な音楽になったと思う」と語った。