平原綾香さん=伊ケ崎忍撮影
「Jupiter」でデビューして15年。平原綾香が記念のアルバム「Dear Music」を出した。最近はミュージカルに活躍の場を広げ、ジャズやオペラ調の曲も自在に歌いこなす。独学で歌を磨いたという15年間を貫くキーワードは「挑戦」だ。
デビュー曲やドラマ主題歌となった「ノクターン」など、平原といえばクラシックの印象が強いが、ジャズ一家に育ち、音楽大学のジャズ科でサックスを専攻。歌うことがまず最初の挑戦だった。「歌いたい歌で歌えない部分が多かった。努力して音域を広げ、声量も少しずつ出るようになりましたが、自己流だったので苦労しました」と平原。
2008年、倉本聰脚本のフジテレビ系ドラマ「風のガーデン」で俳優デビュー。「カメラの前で演じて泣くなんてできない」と何度も断ったが、倉本氏の熱意に押された。「わからなすぎるからこそ演技が自然だったらしいです」
最大の挑戦は、2014年のミュージカル「ラブ・ネバー・ダイ」。当初はサウンドトラックで歌うだけの予定が、ヒロインのオペラ歌手役で出演依頼が来た。
ミュージカルもオペラ調の曲も初めて。自分には無理だと思ったが、英国側スタッフに何度も依頼され、「わからないけどやってみよう」と決心した。
オペラ歌手の歌声を動画で何度…