医療費の払い戻しを装い、現金をだまし取ったとして、兵庫県警と警視庁などの合同捜査本部は14日、不動産会社社長、吉沢脩平容疑者(34)=住居不定=を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕し、発表した。
合同捜査本部はこれまでに同じ還付金詐欺グループとみられる25人を逮捕。県警は押収資料などから、グループは2013年以降、26都道府県の約600人から約6億円を集め、吉沢容疑者が金の分配などを担う主犯格だったとみている。
吉沢容疑者の逮捕容疑は14年7月、他のメンバーと共謀し、社会保険事務所の職員などを名乗って神奈川県内の当時60代の女性3人に電話をし、「医療費の払い戻しがある」などと偽って現金自動出入機(ATM)で計約105万円を送金させ、だまし取ったというもの。県警は認否を明らかにしていない。
吉沢容疑者は昨年3月に日本を出国し、同12月に国際手配されていた。タイ警察が今月1日にバンコク市内で身柄を拘束し、14日朝、日本へ移送された。