横浜スタジアムでキャッチボールを楽しむ子どもら=10日午前7時12分、横浜市中区、大森浩司撮影
夢の場所でキャッチボールを――。横浜DeNAベイスターズが、本拠地の横浜スタジアム(横浜市中区)で、主催のナイトゲームがある日の早朝に、外野エリアの無料開放を始めた。地域に根ざすことを目指す球団の珍しい取り組みだ。次回は27日。
10日午前7時過ぎ、雨上がりのグラウンドで小学3年の三吉洋平くん(8)と、母親の香織さん(41)がキャッチボールを楽しんでいた。自宅が近く、開放日は毎回のように来ているという。
洋平くんは軟式野球チームで内野手。「甲子園に出場して、ベイスターズに入団するのが夢」といい、仕事の父親に代わって相手をする香織さんに「えい!」とボールを投げ込んだ。「近くの公園ではキャッチボールが禁じられているので、ありがたい取り組みですね」と香織さん。約30分間楽しむと、洋平くんはランドセルを背負って学校へ向かった。
球団の経営に乗り出して5年目を迎えたDeNAが、「より横浜に愛される球団に」と開放を決めた。今年1月に球場を買収して進める改革の一環だ。ホーム開幕戦があった3月29日には、子どもたちが春休みだったこともあり、約350人が集まった。
事前の申し込みは不要。主催のナイトゲームがある日の午前7時から8時半までに球場に行けば楽しめる。グローブやボールの貸し出しもあるが、数に限りがある。(大森浩司)