国際メディアセンターに展示されたトヨタ自動車の生活支援ロボット=三重県伊勢市
世界の注目が集まる伊勢志摩サミットに合わせ、日本の技術力をアピールする準備が大詰めを迎えている。国産初のジェット旅客機MRJ、次世代自動車、ロボット……。多くの企業が「目玉商品」を展示し、イメージ向上をねらう。
特集:伊勢志摩サミット
フォトギャラ「伊勢志摩、世界が注目」
サミットで来日する各国首脳らを迎える「玄関口」の中部空港(愛知県常滑市)。24日午前、MRJの試験機が滑り込むように着陸した。三菱航空機の開発拠点がある愛知県営名古屋空港(豊山町)から飛来した。26日昼ごろまで展示される予定だ。
首脳らの目に入るのは、到着してからサミット会場に向かうヘリコプターに乗り換えるまでのわずか数分間。それでも同社が展示を決めたのは、YS11以来、半世紀ぶりとなる国産旅客機を「世界にアピールするチャンス」(広報)と考えたからだ。2018年半ばの納入開始に向けて開発日程にあまり余裕はないが、愛知県側の提案に応じた。
安倍晋三首相は、サミットで「ハイテクやイノベーションといった、日本ならではの魅力を、存分に世界に向けて発信したい」と意気込む。日本の技術力を世界に発信しようと、国際メディアセンター(三重県伊勢市)には、約80の製品や模型が解説つきで並ぶ。輸出を目指すリニア鉄道や新幹線、介護ロボット、次世代宇宙ロケットなどだ。