共産党都議団は2日、東京都の舛添要一知事が4月10日の目黒区長選告示日に、公用車で現職候補の応援に行っていたと発表した。「選挙応援に使うのは重大なルール違反」として、経費の返還を求める。
特集:舛添氏政治資金問題
都議団が情報公開請求で入手した同日の公用車の運転日誌には、「江戸川区~目黒区~世田谷区」と記載。知事週間日程予定表には、午前中に江戸川区で公務、午後2時に「政務 目黒区」と記されていた。朝日新聞の取材では、舛添氏は同日午後2時以降、中目黒駅近くの現職候補の事務所前で応援演説をした。世田谷区には舛添氏の自宅がある。
都のルールでは、発着点のいずれかが公務に関わる場合は公用車の使用が認められる。目黒区~世田谷区の移動とみなされればルールに違反する可能性がある。
公用車での選挙応援を巡っては、各地で住民監査請求が出されるなど是非が問われる例も多く、監査の結果、首長に経費の返還を勧告した事例もある。(伊藤あずさ)