チェコ戦でヘディングシュートを決めるスペインのピケ(右)=AFP時事
サッカーの欧州選手権第4日は13日、各地で1次リーグ3試合があり、3連覇を狙うD組のスペインは後半42分にDFピケが決勝点を決め、1―0でチェコに辛勝した。
E組のイタリアはベルギーを2―0で破り、上々のスタートを切った。イタリアは前半32分にMFジャッケリーニの得点で先制し、後半終了間際にFWペッレが追加点を決めた。E組のもう1試合は、アイルランドが後半3分にMFフーラハンの得点で先制したが、後半26分にスウェーデンFWイブラヒモビッチのクロスをオウンゴール。1―1で引き分けた。
■決勝点のピケ「イニエスタのパスが最高」
引き分けがちらついた後半42分、スペインDFピケの決勝点がようやく決まった。
「イニエスタのパスが最高だった」とピケは言う。相手GKが飛び出せず、相手のDFの守りにくいスペースへの絶妙なパス。同じバルセロナのチームメートだからわかる間合い。ピケは、走り込んで頭であわせるだけで良かった。
11人全員で守りを固めるチェコに、スペインはこの先制点が決まるまで、攻めても攻めても得点を奪えなかった。それでも「最後まで気持ちが切れずに攻め続け、チャンスを作り続けた結果だ」とピケ。スペインらしくパス回しを続け、最後に実を結んだ。
デルボスケ監督は「大事なことは、試合を支配し続けたこと」と一定の評価を下した。1次リーグで敗退したワールドカップ(W杯)ブラジル大会から2年。欧州選手権3連覇のカギは、スペインらしさを取り戻せるかだ。(トゥールーズ=河野正樹)