阪急阪神ホールディングスの株主総会に参加する株主たち=14日午前9時22分、大阪市北区、水野義則撮影
3月期決算の上場企業の株主総会が関西でも本格化しつつある。不当な要求をする「総会屋」への対策のため開催日は一時集中していたが、近年は多くの株主が参加しやすいように分散傾向が進んでいる。堅調な業績を受けて、株主からは配当増など還元を求める声が強い。複数の社外取締役を選ぶことなど、経営の透明性の向上も課題となる。
■「対話」重視、社長らと懇談
阪急阪神ホールディングス(大阪市)は14日午前10時から、大阪市北区の梅田芸術劇場で総会を開いた。外国人観光客の増加もあって業績は好調だ。経営陣は配当金を年間で1株あたり前年より1円増の7円とする提案をした。
各企業とも、株主との「対話」を重視し、経営に生かそうとしている。
手打ちうどん店「杵屋」などを展開するグルメ杵屋(大阪市)は、22日の総会後に、株主との懇談の場を設ける予定だ。料理を出して、社長らと直接話してもらうことで、「会社を身近に感じてもらう」という。
「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)は、集中日の29日を避けて28日に開く。当日来られない人のためにインターネットを通じて参加できるシステムも導入した。