支持者を前に演説する石破茂地方創生相。隣は猫田孝・自民県連幹事長。県議会は本会議中だった=23日午後2時20分ごろ、岐阜市薮田南1丁目の県水産会館
岐阜県議会最大会派の県政自民クラブに所属する複数の県議が23日、開会中の本会議を中座し、参院選岐阜選挙区の自民候補を激励する集会に参加した。民進系や共産など他会派からは「議会軽視だ」との批判が出ている。
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23日午後2時すぎ、岐阜市内の自民候補の選挙事務所で、自民ク所属の猫田孝・県連幹事長と若手県議1人が、集まった支持者らに候補への支援を訴えた。当時、選挙事務所には石破茂地方創生相が応援に訪れており、猫田氏らは石破氏の演説に同席した。同日午前、別の古参県議1人が別の集会に出席した。
それぞれの時間帯、選挙事務所から約160メートル離れた県議会では6月定例会の一般質問中だった。議場では午前から、普段の本会議に比べて中座する自民県議が目立った。猫田氏は取材に対し、「議長には断りを入れた。仕方ないというか、やむを得なかった」と説明した。
県議会事務局によると、中座する県議の氏名や数、時間は従来記録していない。本会議中にわずかでも議場にいることが確認されれば、欠席届は不要。約5時間の本会議があった23日、欠席届は一切受けなかったという。
民進系会派代表で民進県連幹事長の伊藤正博県議は「大臣が来ようが、本会議は議員にとって一番大事な会議。議会軽視だ」と批判。会派内で参院選の期間中、党本部役員が県内に来ても議員は議会を欠席しないとする申し合わせをした。共産の中川裕子県議は「議会として対応が必要だ」と話した。(山岸玲)