舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選(7月14日告示、同31日投開票)をめぐり、自民党は前総務事務次官の桜井俊氏(62)への立候補要請を検討している。告示まで2週間ほどしかないことから、遅くても週明けには独自候補を決める考えだ。
桜井事務次官、都知事選出馬を否定 「嵐」櫻井さんの父
都連が27日に開いた幹部会議では、都知事が2代続けてカネをめぐる問題で途中辞職したことから、官僚出身者を中心に候補者を選定する方針で一致。会合では「政治家だと100年前までさかのぼってカネの出入りをチェックされる」との声があがったという。人気アイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんの父親で知名度があり、行政に精通している桜井氏を推す声は強く、一部の国会議員らが打診している。だが桜井氏は15日に「役を果たせるだけの器ではない」と立候補を否定。その後も固辞している。
都連内では、前厚生労働事務次官の村木厚子氏や前外務事務次官の斎木昭隆氏、元総務相で岩手県知事を務めた増田寛也氏の名前もあがっている。都連幹部は「幅広に、色々な人に声をかける」と話している。
桜井氏は東大法学部を卒業し、1977年に郵政省(現総務省)に入省。2015年から今年6月まで総務事務次官を務めた。