小池百合子氏
14日告示の東京都知事選で、自民党の候補者擁立が難航している。先手を取って出馬を表明した小池百合子衆院議員は2日、党の支援が得られなくても立候補する考えを示した。一方で党都連や地元区長らからは、官僚出身で地方自治に精通する「実務家」の増田寛也氏を推す声が強まっている。「保守分裂選挙」の可能性をはらみながら、選定作業は週明けに山場を迎える。
小池氏、自民の支援なくても出馬する意向 都知事選
自民都連に推薦依頼状を出している小池氏は2日朝、報道陣から党からの支援が得られない場合でも出馬するかを問われ、「私自身は崖から飛び降りているので、覚悟はできている。名誉ある撤退は不名誉な撤退になる」と立候補する意向を明言した。
「悲劇のヒロインになって支持を獲得するつもりではないか」。自民党幹部は困惑を隠さない。
自民党内では当初から、「候補者は(国会議員を指す)バッジじゃない人」という認識が共有されていた。舛添要一前知事は政治資金疑惑などで辞職。政治とカネの問題で足をすくわれる可能性のある政治家は避け、4年後の東京五輪に向けて都政を安定して運営できる実務家を中心に候補者探しが進められた。
当初本命視されたのは、人気グループ「嵐」の櫻井翔さんの父、桜井俊・前総務事務次官。都連が立候補要請を検討するなか、突然立候補を表明したのが東京10区選出の小池氏だった。
ニュースキャスターを経て国会…