ロンドンで12日、閣議に向かう英国の次期首相のテリーザ・メイ内相=AFP時事
■英国史上2人目の女性首相となるテリーザ・メイさん(59)
特集:イギリス、EU離脱へ
声は低く、慎重できまじめ。派閥を作らず、クールな態度から、英メディアで「氷の女王(アイスクイーン)」と呼ばれる。
キャメロン政権で内相として、移民やテロ対策を6年間担った。違法移民に「帰国せよ。さもなくば逮捕だ」と自主帰国を促す宣伝車両を全国に走らせたことも。剛腕ぶりは「鉄の女」と呼ばれた故サッチャー元首相と比べられた。
だが敵を生んでもひるまなかったサッチャー氏とは対照的に、その手法は調整型だ。かつては最低賃金制度に反対したが、今は労働者の権利保障を掲げる。テロ容疑者らの送還が困難だとして欧州人権条約からの脱退を主張していたが、党内融和を優先して撤回した。そして国民投票では、欧州連合(EU)の移民政策を批判しながら、首相に従って残留支持についた。
1956年、英国国教会の牧師…