大規模な戦闘の再発で数百人規模の死者が出るなど、急速に悪化した南スーダン情勢について、国連安全保障理事会の常任理事国、ロシアのチュルキン国連大使は12日、南スーダンへの武器禁輸の制裁案を検討する用意があるとの認識を示した。武器禁輸に反対していたロシアが姿勢を軟化させる可能性がある。安保理は13日の会合で対応を協議する方針だ。
国連事務総長、南スーダン問題で制裁要請 安保理が協議
国連本部で記者団に語った。チュルキン氏は「武器禁輸は魔法の杖ではない」としつつも「完全な反対ではない。南スーダンは困難な情勢なので、安保理メンバー国とできることを話し合いたい」と協議に前向きな姿勢を見せた。
南スーダンへの武器禁輸については、国連の潘基文(パンギムン)事務総長が11日、安保理に対して即座に科すことを求めていた。国連の専門家パネルも今年1月の報告書で提言していたが、安保理で拒否権を持つロシアの反対姿勢などで合意に至っていなかった。
一方、和平を妨げる南スーダン…