酒に酔った日本航空の男性副操縦士(42)が金沢市で逮捕され、欠航便が出た問題で、日航は13日、この副操縦士が乗務に必要な国の航空身体検査証明を不正に更新していたと発表した。更新は断酒などが条件だったが、隠れて飲酒していたという。国土交通省は13日、社員管理が不十分だったとして、日航を厳重注意した。
JAL副操縦士逮捕で欠航 機長に暴行、警官殴った疑い
日航によると、副操縦士は6月27日夜、金沢市の路上で、一緒に飲食した男性機長(50)や駆けつけた警察官を殴り、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕され、乗務予定だった28日朝の小松―羽田便が欠航した。副操縦士と機長は、乗務の12時間前から飲酒を禁止する社内規定に違反していた。
副操縦士は2010年、米国で酒に酔って暴れ、現地警察に逮捕された。その後、国は断酒と毎月の受診を条件に、半年ごとの航空身体検査証明の更新を認めていた。だが、副操縦士は14年夏ごろから再び酒を飲み始め、身体検査証明の更新を続けていたという。