選手村の開村式の後、入村セレモニーで披露するダンスを踊る踊り子たち。左端は豪州入る予定だった棟=24日、ブラジル・リオデジャネイロ、西畑志朗撮影
8月5日のリオデジャネイロ五輪開幕に先立ち、世界各国の選手が宿泊する選手村が24日オープンした。1万8千人が宿泊できる31棟の集合住宅が立ち並ぶ広場で開村式が行われ、現地の踊り子たちが、躍動的なダンスで盛り上げた。
リオオリンピック
日本からはこの日、五輪3大会連続出場の羽根田卓也選手(ミキハウス)らカヌー代表に続き、体操女子も選手村入り。主将の寺本明日香選手(中京大)は、「選手村の環境にしっかり慣れて、体調を崩さないようにしたい」と話した。
しかし開村早々、トラブルにも見舞われている。入村予定だった豪州の選手団はこの日、当面は宿泊しない方針を明らかにした。
視察要員が数日前に入居したところ、トイレが詰まり、床は破損し、電気の配線はむき出しだったという。さらに、調理をするとガスの臭いが部屋にこもったため、「安全ではない」と判断。近隣ホテルに滞在を続けることにした。
地元メディアによると、開村前からすでに、部屋から室内照明器具や便座のふたなど備え付けの家具や備品が盗まれる事件も発生し、警備員や清掃員らが疑われている。大会組織委は選手村の環境改善のために、作業員を増員することを約束。運営ディレクターのロドリゴ・トステス氏は「安心して大丈夫。我々は始めるのは下手だが、終わらせるのはうまいと言われる国民だ」と弁明した。(原田亜紀夫)