北京五輪から正式種目に採用されたオープンウォーター。選手たちは泳ぎながら給水もする=2008年8月
水泳のオープンウォーターで2大会連続の五輪に臨む個性派スイマーがいる。平井康翔(やすなり、26)=朝日ネット。メダルが欲しい理由が一風変わっている。「オレは東京五輪でこの競技は引退し、起業家になる。投資家に信頼してもらえるバックボーンが欲しい」。五輪出場ではなく、メダリストにこだわるのは、自身の肩書にはくをつけるためだ。
特集:リオオリンピック2016
ポルトガル・セトゥバルの海岸。リオデジャネイロ五輪世界最終予選男子10キロで日本勢最高の10位で出場権を獲得した先月、平井はこれまでの苦労を口にした。「ほっとした。ロンドンが終わってから本当に所属探しに苦労したから」
明大4年時に出場した2012年ロンドン五輪は15位。競泳長距離自由形から転向してから約3年での健闘だったが、その後に待っていたのはスポンサー探し。自己アピールをして企業を回り、13年9月、朝日ネットに入社した。
オープンウォーターは海や湖な…