超小型衛星を製作する留学生や日本の学生ら。手にしているのは衛星の模型と国旗=北九州市戸畑区の九州工業大
九州工業大(北九州市)で宇宙工学を学ぶガーナ、モンゴル、バングラデシュの留学生各3人が、出身国ごとに人工衛星を1基ずつ作る。3カ国とも人工衛星を独自に開発したことはなく、それぞれの国にとって「初の衛星」になる。日本か米国のロケットで国際宇宙ステーション(ISS)に運び、日本の実験棟「きぼう」から2017年度前半にも宇宙に放出する計画だ。
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3カ国のほかに、ナイジェリア、タイ、日本の学生計6人でつくるチームを合わせた計4チームが、一辺が約10センチの超小型衛星(重さ1キロ)をそれぞれ作る。ISSから放出された衛星は、秒速8キロで地球を周回。メンバーの出身6カ国に台湾を加えた7カ所に通信基地を設け、衛星が高度を保つ約100日間、画像や音楽の受送信、衛星の位置の測定などに取り組む計画だ。
28日、プロジェクトメンバーの15人が、戸畑キャンパス総合研究2号棟の「衛星開発室」に集合した。週1度のミーティング。現在は2基目の試作機をメンバー全員で設計している。電池、電波、部品の配置など、担当する学生が一人一人、写真や図を示しながら作業の進み具合を説明。指導する趙孟佑(ちょうめんう)教授(航空宇宙工学)の質問に答えた。やりとりはすべて英語だ。
実際に宇宙へ飛ばす衛星は10…