自動運転技術をめぐる主な出来事
自動運転技術はこれまでどう進んできたのか。約40年にわたって研究を続けてきた産業技術総合研究所(産総研)の津川定之・客員研究員(72)に話を聞いた。
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車の運転を自動化するという発想は半世紀以上の歴史がある。研究が始まったのは50年代の米国。事故や渋滞など交通問題の解決が目的だった。日本では60年代、機械技術研究所(現産総研)が都内にあったテストコースで実験を始めた。
当初は、道路に埋めた誘導ケーブルの上を走らせる方式だった。最高時速100キロも記録した。しかし、この方式では目的地を自由に決められず、ケーブルに電流を流し続ける必要もある。コストがかかりすぎるため断念された。
70年代には津川さんが研究チ…