女子53キロ級3回戦を突破した吉田沙保里=林敏行撮影
レスリング女子は18日、53キロ、63キロ、75キロの3階級が行われた。
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53キロ級では五輪4連覇を目指す吉田沙保里が順当に決勝に進んだ。
初戦の2回戦はシニシン(アゼルバイジャン)に快勝。第1ピリオド(P)は吉田を警戒する相手の反則から1点を先取。第2Pには開始約45秒でシニシンの左足を取って場外へ。1点を追加した。試合時間が残り30秒を切ると、シニシンは逆転を狙って攻勢に転じた。吉田はカウンター気味に相手の下半身に飛びつき、すかさず背後を取って2点を追加。4―0で、危なげなく3回戦に進んだ。初戦とあって、やや慎重な試合ぶりだったが、接戦でも焦ることはなく、常に落ち着いていた。
エンジンがかかった吉田は、3回戦は序盤から早めに攻撃を仕掛けて、主導権を奪った。
サンブ(セネガル)に対し、第1Pの1分。背中に回って2点を取ると、相手を抱え込みながら素早く体を回す連続技が決まり、4点を加えた。第2Pもタックルを決めるなど、着実に加点。9―0で圧倒した。
安定した戦いぶりを見せた女王は準決勝ではアルゲリョ(ベネズエラ)に6―0で快勝。3試合を終えて、1点も取られなかった。
63キロ級の川井梨紗子は初の五輪にもかかわらず、積極的な攻めが目立った。初戦の2回戦で相手の足首にタックルを決めるなど第1Pから先行、3回戦、準決勝も危なげなく突破し、決勝進出を決めた。75キロ級の渡利璃穏は初戦の2回戦で敗れ、敗者復活戦にも回れなかった。(金島淑華)