日本人でたばこを吸わない人が受動喫煙で肺がんを発症・死亡するリスクは、受動喫煙がない人に比べて約1・3倍に上昇すると、国立がん研究センターを中心とする研究班が31日、発表した。国内の9本の研究論文を統合解析した。日本人で受動喫煙によるがんリスクが科学的に証明されたのは初めて。
受動喫煙対策は世界最低レベル 厚労省検討会が痛烈報告
1984~2013年に発表された、喫煙者の夫がいる非喫煙者の妻らを主な対象にした9本の論文を合わせて解析したところ、受動喫煙がある人はない人に比べ、肺がんリスクは1・28倍上昇すると出た。統計学的に明確な差が出た。
今回の成果を踏まえ、肺がんのリスク評価で受動喫煙は「ほぼ確実」から「確実」に変更、がん予防の指針「日本人のためのがん予防法」では、他人のたばこの煙を「できるだけ避ける」から「避ける」に修正された。
国内では、肺がんで死亡する男…