演説する金正恩・朝鮮労働党委員長=8月2~3日、平壌(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
北朝鮮は9日午前9時(日本時間午前9時30分)、咸鏡北道吉州郡豊渓里(ハムギョンプクトキルジュグンプンゲリ)の実験場で5回目となる核実験を実施した。朝鮮中央テレビは同日午後1時(同午後1時30分)、「核弾頭の威力を判定する核爆発実験を行った」と発表した。「計算通りの結果が出た」とし、実験の成功を主張した。北朝鮮の核実験は今年1月6日以来。9日は北朝鮮の68回目の建国記念日にあたる。
特集:北朝鮮の核実験
3月に新たな国連制裁を決議したばかりの国際社会が強く反発するのは必至。朝鮮半島情勢は極度に緊張し、重大な局面を迎えた。
韓国気象庁は9日午前9時30分、豊渓里でマグニチュード(M)5・0の人工地震を観測した。「水爆実験に成功した」とする前回実験では、M4・8を観測していた。韓国国防省は今回の爆発規模は、過去の核実験では最大規模の、TNT火薬換算10キロトン程度とみている。韓国気象庁は爆発地点は前回から西に9キロほど離れ、爆発エネルギーは前回の2倍程度としている。
朝鮮中央通信は3月15日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が「早い時期に核弾頭の爆発実験と核弾頭搭載が可能な各種弾道ミサイル発射実験を行う」と明らかにし、関係機関に準備を指示したと伝えていた。5月に開いた党大会では、核開発と経済再生を同時に進める「並進路線」を改めて確認。北朝鮮は今年、20発以上の弾道ミサイルを発射している。
同通信によれば、北朝鮮外務省…