銀メダルを振って音を披露する広瀬誠選手(右)=リオデジャネイロ、永島学撮影
リオデジャネイロ・パラリンピックの柔道(視覚障害)男子60キロ級で銀メダルを獲得した広瀬誠、同男子66キロ級で銅メダルの藤本聡、競泳男子100メートル背泳ぎ(知的障害)で銅メダルの津川拓也の3選手が9日午前(日本時間9日夜)、リオ市内で記者会見した。初出場だったアテネ大会以来のメダルとなった広瀬選手は「同じ銀メダルだが、今回は多くの人に支えられて取れたメダル。ひとりではこの結果を出せなかった」と振り返った。
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広瀬選手は「日本代表に選ばれてからは合宿と日々の練習を重ね、子どもたちとふれ合う時間が少なくなっていた。リオで結果を出し、子どもの喜ぶ顔を見られたのは、選手としてだけでなくて、父親としてもうれしい」。この日の朝は妻からメールが届き、「こんなことを言うのは恥ずかしいんですけど、結婚してよかったって言われました」と照れた。
4年後の東京大会について聞かれると、「こういう結果も出せたし、現役を引退しようかなと思っている」と明らかにしたが、コーチや妻から現役続投を言われたら「そのときにまた考えたい」と話した。
また、藤本選手は「やっと終わり、一区切りついたなという感じだ。(銀メダルを獲得した)08年北京大会から8年間、あっという間だった。その8年の気持ちを試合でぶつけようと思い、銅メダルという形になって本当によかった」と話した。
4年後の東京大会に向けては「まだギリギリなんとかいける。最後に日本武道館でセンターポールに日の丸を掲げ、君が代を聴く。これ以上ない最高の景色を見て、現役の引退をしようかなと思う」と決意を語った。
津川選手は、銅メダルの獲得について「うれしかった」と話し、出場する200メートル個人メドレーについて「(目標タイムは)2分17秒。きょうも午後の練習で泳ぎます。がんばります」と述べた。(永島学)