世界知的所有権機関(WIPO)は2日、2020年の国際特許、国際商標、意匠に関する報告書を発表した。それによると、新型コロナウイルスにより20年、世界で大きな人的・経済的損失が生じたにもかかわらず、国際特許出願件数が増加を維持するとともに、過去最高を更新した。これは感染症が世界のイノベーションの歩みを止められなかったことを意味する。うち中国の出願件数は前年比(以下同)16.1%増で、国際特許出願件数が世界最大の国という好成果を維持した。経済日報が伝えた。
報告書によると、中国はWIPO特許協力条約(PCT)の「国際特許出願年間最大ユーザー位置」、つまり特許出願件数が最大の国を維持した。
PCTの2大主要ユーザーの中国と米国の出願件数が20年、いずれも増加した。うち中国は16.1%増の6万8720件で、PCTの最大ユーザーの位置を保った。2位の米国は3%増の5万9230件。日本は4.1%減の5万520件、韓国は5.2%増の2万60件、ドイツは3.7%減の1万8643件だった。
華為(ファーウェイ)技術有限公司は20年、5464件の出願件数により4年連続でPCTの出願件数最大の出願者となった。これに韓国のサムスン電子(3093件)、日本の三菱電機(2810件)、韓国のLGエレクトロニクス(2759件)、米国のクアルコム(2173件)が続いた。
20年の教育機関の出願件数トップは、前年に引き続きカリフォルニア大学(559件)だった。これにマサチューセッツ工科大学(269件)、深セン大学(252件)、清華大学(231件)、浙江大学(209件)が続いた。トップ10校のうち中国は5校、米国は4校、日本は1校だった。
技術分野を見ると、PCTに基づく出願件数に占める割合が最大だったのはコンピュータ技術(9.2%)で、これにデジタル通信(8.3%)、医療技術(6.6%)、電気機械(6.6%)、測量(4.8%)が続いた。20年トップ10の技術のうち6つが2桁台の成長で、うち音声・映像技術が29.5%増と最速だった。
WIPOの国際登録体制が保護する工業意匠の申請件数が20年、大幅に減少した。韓国のサムスン電子は859件で4年連続で首位になった。これに米国のP&G(623件)、オランダのFonkel Meubelmarketing(569件)、ドイツのフォルクスワーゲン(524件)、中国の北京小米移動軟件有限公司(516件)が続いた。中国企業がトップ5に入るのは初めて。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月9日