会見する柔道(視覚障害)女子57キロ級で銅メダルを獲得した広瀬順子選手=リオデジャネイロ、永島学撮影
リオデジャネイロパラリンピックの柔道(視覚障害)で銅メダルを獲得した女子57キロ級の広瀬順子選手(25)と、男子100キロ超級の正木健人(29)が11日午前(日本時間11日夜)、リオ市内で記者会見した。広瀬選手は「メダルを目指して練習してきたので、取れてすごくうれしい」と改めて喜びをかみしめた。
広瀬選手は、夫でありコーチでもある柔道(視覚障害)男子90キロ級の広瀬悠(はるか)選手と二人三脚で練習を重ねてきた。「いつも練習につき合ってもらっている感じで、筋力トレーニングや寝技など自分は今まで逃げてきた部分が多かったので、一緒にやってくれることで頑張れた」と振り返った。
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選手村では、大原櫻子さんの「瞳」という曲をよく聴いたという。「すごく勇気をもらえて、励まされる歌詞が多い。試合前に聴くと、いままで頑張ってきたことを出し切ろうという気持ちになれた」。ただ、「実際に試合会場に上がってみると、すごく緊張して、逃げ出したいくらいの緊張だった」という。
柔道(視覚障害)のメダルは振ると音が鳴り、広瀬選手は「選手村に帰った後も音を聞くとうれしくて、ずっと鳴らしている。すごく落ち着く」。4年後のパラリンピック東京大会については、「夫婦で胸を張って『金メダルを目指します』といえるように実力をしっかりつけたい」と決意を語った。
また、正木選手は「金メダルを取ると自分でも豪語し、取れる自信もあった。(準決勝で負けて)なかなか気持ちの切り替えもできなかったが、ここでしっかり気持ちを切り替えて最後に勝つのが本当の柔道家だと周りに声をかけてもらい、最後は絶対に勝って帰ろうと気持ちを高めていた」と振り返った。
4年後への抱負を聞かれると、「負けた悔しさを4年間忘れず、バネにして、今度こそ金メダルを取りたい」と話した。(永島学)