今季最終戦で10秒35で2位に終わった桐生祥秀(中央)=仏マルセイユ、河野正樹撮影
陸上の国地域別対抗戦「デカネーション」が13日、フランス・マルセイユであり、男子100メートルの桐生祥秀(よしひで)(東洋大)は10秒35(向かい風1・9メートル)で2位だった。前世界記録保持者のアサファ・パウエル(ジャマイカ)が10秒20で優勝した。大会全体の優勝は地元フランスで、日本は4位だった。
■「見えない疲れあると思う」
自己ベストに遠く及ばない10秒35で、桐生祥秀は今季最後のレースを終えた。
リオ五輪後に走り方を変え、9月上旬の日本学生対校選手権で10秒08を出すなど調子は良かった。「シーズン最後なので、けがなく楽しんで終わればいいかな」と気負いは全くなかった。「タイムよりは、前半をうまくしのいで中盤(勝負)と思ってやった」と臨んだが、前世界記録保持者のアサファ・パウエルに先行を許し、中盤でも迫れずに2位。タイムも伸びなかった。
向かい風1・9メートルの悪条件に加え、「試合ばかりで、リオ五輪後は飛行機移動も結構多かった。見えない疲れもあると思う」と桐生は振り返る。9秒台への挑戦は来季以降も続く。「いろいろとやっていく中でいい感じの手応えはある。絶対に狙える自信はある」と話した。(河野正樹)