尖閣諸島周辺の警備に当たる海上保安庁職員や警察官に感謝の気持ちを示し、拍手する安倍晋三首相=26日午後2時40分、岩下毅撮影
安倍晋三首相が26日の所信表明演説で、海上保安庁、警察、自衛隊をたたえた際、首相に促された自民党の議員たちが一斉に立ち上がって拍手を送った問題で、民進、共産両党は27日の議院運営委員会理事会で、「極めて異常な事態だ」と抗議した。日本維新の会も再発防止を申し入れた。与党側は「適切ではなかった」と認め、首相に伝えることを約束した。
首相の呼びかけで自民議員が起立・拍手 衆院議長は注意
理事会後、民進党の泉健太筆頭理事は「演説中の起立は不適切」と指摘。佐藤勉議運委員長は「自然発生的に起こったとはいえ、決して良いことではない。特に与党自民党は今後注意しようということで決着した」と述べた。
自民党議員らのスタンディングオベーションに際しては、安倍首相も壇上で拍手をして約10秒間、演説を中断。大島理森議長は「ご着席下さい」と議員らを注意した。