富山市議会の政務活動費不正問題を受け、最大会派の自民会派は26日、議員報酬の月額10万円引き上げを撤回する条例案を12月定例会に提案する方針を決めた。非公開の会派総会後に五本幸正会長が会見し、「凍結ではなく明確に廃止する」と述べた。
同市議会の議員報酬引き上げは、6月定例会で月額60万円を70万円とする条例案が可決され、来年4月の改選後に実施する予定だった。自民会派が主導したが、引き上げ自体への市民の批判が強く、政活費不正で議員辞職が相次いだことも重なり撤回を決めた。
また、自民会派は、政活費不正の原因究明と会派内の厳格なルール作りを目的として政活費の調査会を設置した。引き続き2011~15年度分の政活費を調査し、市への返還額を確定させる。(吉田真梨)