若狭勝氏
衆院東京10区補選(10月23日投開票)で自民党が公認した若狭勝衆院議員が、小池百合子・東京都知事を支援した区議7人の処分撤回を求めて自らの離党に言及したことについて、党都連会長でもある下村博文幹事長代行は28日、若狭氏を口頭で厳重注意した。小池知事との対立回避を図る党本部は、若狭氏の言動に振り回されている。
自民・若狭氏「離党も考える」 都連が区議ら除名なら
若狭氏は27日、安倍晋三首相(総裁)から公認証を受け取った直後の記者会見で、区議7人に10月中の離党勧告と、応じない場合の除名を決めた都連の処分撤回を要求。「7人が除名にでもなった場合、私は自民党の衆院議員として居続けることはできない」と明言し、自身が補選に当選した場合でも離党を辞さない考えを示した。
慌てたのは党本部だ。小池知事とタッグを組む若狭氏が離党すれば、補選を機に知事との関係修復を図る思惑が崩れる。公認を得た直後に離党に言及する若狭氏の姿勢には党内から反発も上がり、選挙態勢に影響しかねないからだ。このため下村氏は28日、急きょ若狭氏を呼んで事情を聞き、厳重注意。古屋圭司選対委員長は若狭氏の公明への推薦依頼に同席後、「誤解を招く発言をすることなく、結束して取り組むことが一番大切」とクギを刺した。(二階堂勇)