京都、大阪、兵庫で起きた青酸化合物による連続不審死事件で、殺人3件と強盗殺人未遂1件の罪に問われている筧(かけひ)千佐子被告(69)=京都府向日市=について、京都地裁が実施した精神鑑定の結果、刑事責任能力や訴訟能力は「問題ない」とされたことがわかった。
検察側は起訴前の精神鑑定で責任能力に問題はないとして、昨年9月末までに4事件について起訴した。しかし、弁護側は公判前整理手続きで改めて精神鑑定を請求。京都地裁はこれを認め、4事件の犯行時の精神状態や現在の健康状態を調べていた。
関係者によると、千佐子被告は認知能力に関して問題点の指摘があったといい、状態が悪化すれば、訴訟能力が今後の争点となる可能性がある。
初公判の日程は決まっていないが、弁護側はすべての事件で無罪を主張する方針という。