一票の格差を是正する「0増6減」の新しい選挙区が来年5月に固まる前の衆院解散について、安倍晋三首相は4日の衆院予算委員会で「一般論」と前置きしつつ、「現行の公職選挙法等の規定のもとで内閣が衆院の解散を決定することを否定するものではない」と述べ、可能だという見解を示した。ただ、「私自身が衆院の解散を考えているかといえば、全く考えていない」と付け加えた。民進党の後藤祐一氏への答弁。
政府の審議会は来年5月27日までに新しい区割り案を勧告。その後、法改正を経て、新しい区割りで衆院選を行うのは来夏以降となる。それ以前に衆院を解散すれば、最高裁が違憲状態とした現行のまま選挙を行うことになる。首相はこの日、民主党政権下で閣議決定された質問主意書への答弁をもとに「従来から一定の答弁である」と述べ、区割りが変わる前の衆院解散は可能との認識を示した。
この日の委員会では、台風10号の豪雨被害で岩手県岩泉町を視察した務台俊介・内閣府政務官兼復興政務官が、政府の職員におんぶされて被災現場の水たまりを渡っていた問題が取り上げられ、務台氏は「被災者の気持ちを逆なですることで深く反省している」と謝罪。首相も「大変申し訳ない」と述べた。民進党の階猛氏への答弁。
一方、売買同時入札(SBS)…