石田三成や豊臣秀吉に扮した男性らが踊り、「忠義心No.1宣言」と三成をPRするCMのワンシーン=滋賀県提供
滋賀県が製作した戦国武将・石田三成を紹介する動画が、全日本シーエム放送連盟(ACC)主催のフェスティバルで、最高賞に次ぐゴールド賞(テレビCM部門)に選ばれた。昭和を思わせる懐かしい曲調にのせた異色の作品で、話題性がさらに高まりそうだ。
関ケ原の戦いで西軍を主導し、ドラマなどで敵方として描かれることが多い三成を、忠義心に厚く領民に慕われたイメージに転換しようと企画。3月に動画投稿サイト「ユーチューブ」などで公開されるや話題を呼び、9月までで視聴回数180万回を突破。地元テレビ局で実際にCMとして流れた。
「武将なんてどれも同じでしょ」と口にする子どもに、「武将といえばみつなり~」と女性コーラスが答え、「イチ・ゴー・ロク・ゼロ、滋賀県生まれ」と地元出身をPR。「忠義心No.1」と胸を張る三成役の若者に、主君の豊臣秀吉役が「さっすがー」と一言。三成を称賛する言葉がひたすら連呼される。
1409本の応募の中から8本が選ばれるゴールド賞を射止めた。「新しいものを創り出そうという健全な野心を感じた」などと評価されたという。三日月大造知事は「関ケ原で敗れて400年。やっと三成の名誉を天下にとどろかせることができた」と喜んだ。
また、同時に審査されたネットの動画部門では367本中、第3位に相当するシルバー賞(3本)の1本にも選ばれた。動画は、ウェブサイト「石田三成×滋賀県」(
http://mitsunari.biwako-visitors.jp/
)で視聴できる。(佐藤常敬)