2015年秋の学生向けインターンシップイベントの様子。政府は、中途採用向けのインターン拡充を検討している
自分に合った企業を見つけやすくするインターンシップ(就業体験)について、政府が中途採用への拡充を検討していることがわかった。企業の中高年社員や、大学などで学び直した社会人が主な対象となる。「働き方改革」の一環として、転職・再就職の支援策に位置づける。
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中途採用にもインターンを積極活用すれば、働き手は企業の実態をよく知ることができ、企業も転職希望者の適性を見極めやすくなり、双方にメリットがあるとみている。
すでに中途採用でインターンを使う企業もあるが、まだ少ない。このため政府は、インターン中の賃金水準や労務管理といった企業向けガイドライン(指針)を定め、普及を後押しする予定だ。導入時期は未定で、早い実現に向けて協議を進めている。
いまのインターンは、大半が学生向けだ。「青田買い」を防ぐため、採用選考とは切り離すよう経団連が指針を定めている。新たに検討中の中途採用インターンでは、企業が積極的に採用選考に使うことを想定している。
政府内には「大企業で人材がだぶついている」との見方が強い。これらの人材が新天地で能力を発揮できれば、経済活性化につながるとみる。(千葉卓朗)