8月30日に埼玉県熊谷市であったイベントで「19の軌跡」を披露する見形信子さん(左)と新島茂男さん=ユーチューブから
「僕らをどうして不幸せと、勝手に決めるのか?」――。相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で7月に殺傷事件が起きた後、重度の身体障害があるさいたま市の女性が歌を作った。タイトルは「19の軌跡(きせき)」。亡くなった19人に自分の思いを重ねた。
長男の障害「そのままで、いい」 相模原事件受け本出版
難病の脊髄(せきずい)性筋萎縮症のため、車椅子で生活する見形(みかた)信子さん(47)。障害者の自立を支援するNPO法人に勤めている。事件後、「自分たちもできることはないか」と、中学校教諭の新島茂男さん(57)=埼玉県川越市=と19行の詞を書き上げた。
事件から2週間後の8月10日。山あいにある施設の献花台を訪れ、「やっぱり、ここも同じだ」と思った。「ほとんど知られていないような場所で暮らしていたんだなって。自分の過去がフラッシュバックしてきた」。花を供え、新島さんと園に向かって歌った。
見形さんは生まれつき、手のほ…