泊原発の防波堤と防潮堤
北海道電力は27日、泊原発3号機の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査会合で、地震の揺れ(基準地震動)や基準津波の想定を大きく見直した結果、原発敷地前面の海域に設置している防波堤が、想定される津波に耐えられないとの見通しを示した。今後、追加の地質調査などを行い、対策工事を検討するという。
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北海道電によると、防波堤は長さ422メートル(海面からの高さ4・5メートル)と340メートル(同3・5メートル)の2本が、「ハの字」に設置されている。
新規制基準の審査で、北海道電は津波の想定高さを当初の7・3メートルから12・63メートルに、基準地震動を550ガルから620ガルに引き上げた。それをもとに再評価をしたところ、地震発生時に3メートルほどの地盤沈下が発生する可能性があるほか、津波で防波堤自体が約40メートルずれる可能性があるとの試算結果が出た。ずれた防波堤が3号機の取水口を塞ぐ可能性もあるという。
また、原子炉建屋の前面にある長さ約1・25キロの防潮堤(同16・5メートル)についても、液状化により地盤沈下が懸念されるとして、対策工事を検討するという。