10月の衆院東京10区補選で「がんばろう」と拳をあげる(右から)若狭勝氏と二階俊博・自民党幹事長。左端は小池百合子・東京都知事=10月11日午前、川村直子撮影
「あちこちで『離党』なんて言うもんじゃない」――。自民党の二階俊博幹事長は31日の記者会見で、衆院東京10区補選で当選した同党の若狭勝衆院議員について、こう語った。若狭氏が、小池百合子東京都知事に近い区議の処分次第で離党する考えを都連幹部に伝えたことに対し、強い不快感を示した。
都連は、7月の都知事選で党の方針に反して小池氏を支援した豊島区議ら7人に離党を勧告。10月30日までに離党届を出さない場合は除名する方針だったが、下村博文会長ら都連幹部は処分決定を先送りした。
二階氏は会見で「離党してもしなくても結構だ」と突き放し、「小池さんの応援、自民党の懸命な支援がなければ、彼の(補選)当選は見込めなかっただろう」と指摘した。
若狭氏は31日、自らのブログで区議を処分すれば離党する考えを下村氏に伝えていると公表。二階氏の会見後も、記者団に「選択肢として離党も当然ある」と述べた。
一方、小池都知事はこの日、記者団に「二階先生、下村先生には色々骨折り頂いている。連携を取っていく」と話すにとどめた。