大学入試改革などについて報告された国立大学協会総会=4日午後、北海道小樽市、水沢健一撮影
大学入試センター試験に代わり、2020年度に始まる新共通テストで導入する国語の記述式問題について、文部科学省は4日、採点の一部を民間企業に委託する案を示した。各大学は①主に大学が採点する、という従来案に加え、②40~80字の短文形式で採点はセンターが民間業者に委託する2方式から選ぶことになる。また、数学の記述式も20年度に始める方針だ。
大学の採点の負担が軽い②も用意し、多くの大学に新テストを利用してもらう狙いがある。同省が4日、国立大学協会に示した。
国語の記述式については、センターが説明・論説文や新聞記事・社説、統計資料などを素材に問題を作成する。①の場合、「より深く能力を問う問題」を、例えば、1問あたり100字などで出題。字数や指定された語句の使用など、形式面をセンターが委託する教育関係の民間業者が確認し、内容面を大学が採点する。②の場合、80字以下で1問出題したり、40字程度で2問出したりする短文形式とし、民間業者がすべての採点を担う。
大学によって、①と②の組み合わせも検討。それに応じて受験生はどの記述式に解答するか決める。出題方法は、①、②とも記述式をマークシート式の設問と一体化するか、記述式のみ独立した設問にするかを今後、検討。現行で80分の試験時間の延長も考える。
数学の記述式は3問程度を出題…