イスラエル中部テルアビブ中心部で、米大統領選の投票を呼びかけるトランプ陣営のボランティアら=10月19日、渡辺丘撮影
■ウォッチ 米大統領選2016
米大統領選で共和党のトランプ陣営が中東イスラエルで「過去に例のない大規模選挙キャンペーン」(同国の陣営幹部)を展開している。人口約850万人の小国ながら、伝統的に米国と「特別な関係」を持つ事実上の同盟国イスラエルに約20万人いるとされる有権者に働きかけを強めている。
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10月19日、地中海に面したイスラエル最大の商業都市テルアビブ中心部で、トランプと書かれた青いTシャツを着たボランティアの高校生ら数人が投票を呼びかけるチラシを配っていた。「トランプ イスラエルの利益」とヘブライ語で書かれたのぼりを立てている。
イスラエルでトランプ陣営の責任者をつとめるツビカ・ブロットさん(36)は「イスラエルでここまで大規模な選挙キャンペーンを展開するのは初めてのこと。この選挙は接戦となり、イスラエルにとっても特に重要だと考えたからだ」と言う。
陣営がイスラエルを重視するのには理由がある。無党派の団体iVote Israelは、イスラエルには約20万人の有権者がいると推計。2012年の前回総選挙では約8万人が投票したとされる。
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