中間決算を発表する三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長=東京都中央区
三越伊勢丹ホールディングス(HD)が8日、地方店4カ所について2018年度までの縮小や閉鎖を検討すると明らかにした。衣料品などの販売低迷が都心部の旗艦店にまで広がっており、収益性の悪い地方店の改革を急がざるを得ない状況だ。
2016年9月中間決算の記者会見で、大西洋社長が明かした。対象は伊勢丹松戸店、伊勢丹府中店、広島三越、松山三越。いずれも収益見通しが厳しく、売り場面積を現在の1万6千~3万2千平方メートルから3千~1万平方メートルほどにし、コスト削減できないか検討する。改善できなければ閉鎖もあり得るという。
原因は、中間決算の悪さだ。売上高は前年同期比5・2%減の5821億円、営業利益は57・9%減の61億円だった。主力の衣料品が振るわず、大西社長は「中間層がファッションで自己表現しなくなった。通信費や美容、旅行にはお金を使うけれど、洋服に使ってくれない」と嘆く。
さらに今春以降、訪日外国人の…