福岡空港の滑走路で機体の状況確認が行われていた=24日午前9時42分、福岡市博多区、長野真撮影
国土交通省福岡空港事務所によると、24日午前8時12分ごろ、関西空港から福岡空港に到着した格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション151便(エアバスA320)の前輪のタイヤが滑走路上でパンクした。機体の牽引(けんいん)や安全確認のため滑走路を一時閉鎖したが、午前10時35分に運用を再開した。乗客159人と乗員6人にけが人はいないという。
パンクしたピーチ機に乗っていた大阪府の専門学校生南結璃(ゆり)さん(22)は「着陸直後に大きくガタガタと揺れた。飛行機にあまり乗らないし、ひとりだったので、正直死ぬかと思いました」と話した。機長から「前輪の二つのタイヤが破裂した」とアナウンスがあり、機内の乗客は比較的落ち着いていたという。
滑走路閉鎖の影響で、午前11時半時点で福岡空港発着の78便が欠航し、22便が北九州空港など近隣の空港に行き先を変更した。福岡空港の出発ロビーは、チケットの払い戻しや運航状況を確認する人で大混雑したほか、到着ロビーでもいったん機内に載せた荷物を受け取る人が長い列をつくった。
家族旅行で東京に向かう予定だった北九州市の永友百架さん(18)は、機内で約2時間待ったが、結局欠航になった。卒業祝いを兼ねて東京ディズニーランドなどに行く計画だった。ほかの便は満席で振り替えられず、新幹線で向かうことも考えているという。「さんざん待たされ、つらいです」とこぼした。(井上怜、安田桂子)