国土交通省は、九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)に投入する新型車両フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の耐久走行試験を、年内にも再開する方向で調整に入った。車輪の間の幅を変え、レールの幅が広い新幹線と狭い在来線の両方を走る予定だが、車輪関連部品で不具合が発生。約2年前から耐久走行試験を中断していた。
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国交省は、不具合の出た部品の改良を終えたとして、来週にも有識者会議で再開について意見を聞く方針だ。試験のための線路を用意するJR九州も、年内の再開に向けて準備を始めている。
FGTは、博多―長崎での営業運転を予定。新幹線のない区間は在来線を走る。長崎新幹線(武雄温泉―長崎)が開業する2022年度からの営業運転を目指していたが、部品の不具合で断念し、最速で25年度からに先送りした。今年度後半からの試験再開を目標に、部品の改良を進めていた。