米連邦議会選挙が8日、大統領選と同時に行われ、共和党が下院(定数435)で過半数を維持することが確実となった。米CNNが報じた。共和党は上院でも優勢となっており、過半数を維持する公算が大きくなっている。上院をどちらの党が制するかは、環太平洋経済連携協定(TPP)や最高裁人事の行方にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
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上院の任期は6年で、2年ごとに3分の1ずつ改選される。今回の改選は34人(共和24、民主10)が対象。非改選を含め、米東部時間8日深夜の時点で、共和党が47議席、民主党が45議席を獲得している。改選前の議席は共和54、民主46(無所属2人を含む)。共和党は2014年の中間選挙で上院の過半数を奪い返していた。
2年ごとに全議席が改選される下院は、8日深夜時点では共和党が182議席、民主党が126議席を獲得した。共和党は14年の中間選挙で第2次大戦後最多の247議席を確保していた。改選前の議席は共和246、民主186、欠員3。
政権の閣僚や欠員が続いている最高裁判事の人事は上院の承認が必要となる。特に米社会の重要問題を判断する最高裁判事は定員9人で、民主党、共和党の大統領に指名された判事が4人ずつで拮抗しており、後任次第では最高裁内のバランスを大きく変えうる。(ワシントン=五十嵐大介)