地震の影響で亀裂が入った道路=ロイター
米地質調査所(USGS)によると、14日午前0時(日本時間13日午後8時)すぎ、ニュージーランド(NZ)南島クライストチャーチの北東約90キロを震源とするマグニチュード(M)7・8の強い地震があった。震源の深さは約23キロ。NZの災害対策当局は同日午前1時すぎ、津波警報を発令した。これまでに2人の死亡が確認された。
キー首相は14日午前、「2人が亡くなった状況を調べている」と述べた。現地の報道はいずれも南島で、1人は自宅に閉じ込められ、もう1人は心臓発作としている。南島北東部カイコウラで2メートル前後の津波が観測されるなどしたが、津波警報は14日午後に全域で解除された。
当局などによると、揺れは首都ウェリントンがある北島を含むほぼ全土で感じられ、継続的に数十回の強い余震が観測されているという。停電のほか、土砂崩れ、地割れなどのため通行止めの地域もある。
在クライストチャーチ領事事務所によると、14日午前までに邦人の被害などの情報は入っていない。日本大使館によると、NZ在住の邦人は約1万8千人おり、今回の震源やクライストチャーチがあるカンタベリー地方には約3千人が住んでいるとみられる。
NZでは2011年2月、クライストチャーチ市付近を震源とするM6・3の地震が発生し、計185人が死亡。語学研修中だった日本人らも犠牲になった。(シドニー=郷富佐子)