キューバは国をあげて野球の強化を図っており、五輪で3度金メダルを獲得したほか、日本のプロ野球や大リーグで多くの選手がプレーしている。カストロ前議長は野球に対する情熱を持ち続けていたという。
フィデル・カストロ氏死去 キューバ前議長、90歳
特集:フィデル・カストロ氏死去
鈴木義信・全日本野球協会副会長は、1978年に日本代表コーチとしてキューバで開かれた大会に参加したとき、試合前にベンチに来て、日本選手一人ひとりと握手をしてくれたことを覚えている。
2006年には、東芝のグループ会社(東芝メディカル)社長としてキューバを訪れ、カストロ氏と3時間ほど会談した。80歳を前に、「これからはエネルギー革命と医療革命を成し遂げたい」と語っていたという。
第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本が決勝でキューバを破って優勝した直後だったこともあり、「王貞治監督が『やっぱりキューバが一番強かった。ナンバーワンだ』と言っていた」と伝えると、「勝負は結果だ。これからは日本の野球を学びたい」と話したという。(安藤嘉浩)