モスクワ訪問中の岸田文雄外相は3日昼(日本時間同日夕)、ロシアのラブロフ外相と約2時間40分にわたり会談した。共同記者会見で、岸田氏は「中身の濃い有意義な議論ができた。平和条約締結問題については時間をかけてじっくり議論した」と強調。これに対し、ラブロフ氏は「両国の立場を接近させることは簡単ではない」などと語り、北方領土問題をめぐる双方の溝をのぞかせた。
会談は昼食も交えて行われ、北方領土問題を含む平和条約締結交渉や日本側が提案する8項目の経済協力プランなどが議論された。
岸田氏は会見で、平和条約締結交渉について「日ロの国民から歓迎される成果を出したい。目標に向かって引き続き、精力的に交渉に取り組んでいきたい」と意欲を示した。15、16両日に日本で予定される首脳会談時の成果としては、ビザの緩和で「公表できる準備が整った」と述べた。
一方、ラブロフ氏は日ロが北方…