17番ホールでティーショットを放つ松山=AFP時事
(4日、男子ゴルフ・ヒーロー・ワールド・チャレンジ)
松山英樹、逃げ切りV 男子ゴルフ、ウッズ主催の大会
松山がずらりと並んだ世界の強豪を抑え、改めて今の充実ぶりを印象づけた。勝利の瞬間、ほっとしたような笑みを浮かべた24歳は、最終組で競った全英オープンの覇者ステンソンとがっちり握手を交わした。
ツアー外とはいえ、メジャー優勝経験者や世界ランキング上位選手ら18人のエリートが招待された大会。2位に7打差の独走状態で臨んだ最終日は強風の中、スコアを伸ばせなかった。前半は2バーディーを奪ったが、折り返しの10番でバンカーから打ち損じ、ダブルボギー。「後半は苦しくなった」と認めたように、14番もボギーをたたいてステンソンにじりじりと詰め寄られた。
15番でもバンカーショットをミス。しかし、アプローチを50センチにつけ、「ナイスパー」で立て直す。このような窮地でスコアを落とさないところに強さが表れている。残りも集中して回り、16番で2打差に迫った40歳の実力者を振り切ると「難しい上がり3ホールをパーでまとめられてよかった」と振り返った。
個人戦では3大会連続優勝。直近の5試合で実に4勝、2位が1度と目を見張る成績を残す。目標のメジャー初制覇も近いと強く思わせる勢いだが、「まだまだ取り組まなければいけないことがたくさんある」と自分に厳しい。終了後も遅くまでショット練習を続けた姿に、慢心は一切感じられなかった。(時事)